ミル貝
恥ずかしいからといっていつも彼女は
ぼくの顔の前では脚を開こうとはしない
けど、気に病むほどの色ではないし
ふんわりとして柔らかくて
とても可愛いと思う。
ぼくは比較対象をほとんど知らないから
気にしなくていいよ
って言うのに
「嘘ばっかり。内心、黒アワビとか
思ってんでしょ」
『思ってないよ、何それ。
ミル貝くらいじゃないの?』
「ミル貝!?
そんな白いわけないよ。やっぱ
絶対バカにしてる」
ベッドの上でそんな会話をして
怒って隠そうとする太ももをがっちり押さえてそうはさせない。
そのうちに体を反らせてエロい汁をたくさん出してしまう彼女の
赤くなった頰を足の間から眺めた。
本当に綺麗だから
気にしないでほしいと思ってる
なのに、それは
なかなか伝わらない
彼女はぼくを好きと言わない
彼女はぼくを好きと言わない
ただ
ぼくが彼女の中に入って肌を合わせて
満たしている時だけは
目を見て名前を呼んで、
抱きついて好きって言う
その瞬間のためなら
ぼくはなんだってできる